突然だが、皆様は「夏スノーボード」という言葉をご存知だろうか。夏にスノーボード。想像もできない人も多いだろうが、実際に筆者も数年前までそんな言葉があるなんてことも知らなかった。(そして、数年後にそんな言葉を追いかけて遊びに行くなんて思いもしなかった。)
どうやらGW以降どころろか、7月まで滑走が可能なスキー場があるという。そこは山形県の庄内地方にある月山スキー場。5月3週目の週末。夏と表現するにはオーバーな時期であるが、実際に月山に滑りに行ってみた話をお伝えしようと思う。
月山スキー場へのアクセス!
月山のある庄内地方は県南部。福島市・仙台市からは車で2時間の場所。東京からだとノンストップで走っても5時間以上。筆者が住んでいる東京から車で行くのには相当の覚悟が必要である。
しかし、そんな庄内には「おいしい庄内空港」というがあってANAが東京・羽田空港と結んでいる。そんな、みずからハードルをあげてしまっている庄内空港から車で約80分で月山に行ける。
夏スノーボードという、冬にスイカを食べるような贅沢な響きに乗せられて、さっそく庄内空港の離発着便を調べてみると、朝に東京を出る便と夕方に羽田空港に帰る便が設定されている。
もろもろの予定を考えてみると、飛行機を使って、テキパキ行動すれば日帰りで5時間程度は月山に滞在できる計算になる。なんと、東京から日帰りで滑りに行けてしまうのだ。
(2018年5月現在の情報です。)
いざ憧れの、月山へ!
というわけで、離発着便の航空券を買ってレンタカーを手配。航空券はキャンセルができない早期予約チケットで片道¥8,990。この他にレンタカー代もかかったので、日帰り旅としては結構な額のお金がかかったのだが、冬のスイカも非常に高いということで、納得しておこう。
AM6:55 庄内に向けて出発
庄内空港への始発便はAM6:55。早朝にスノーボードを持って羽田空港に向かう。もちろんだが、羽田空港でスノーボードを持っているのは筆者のみだった。庄内空港にはAM7:55に到着。庄内空港のカフェで朝食をとってからレンタカーに乗り換えて月山スキー場へ向かった。
なお、空港から月山へは高速道路を利用し¥830かかる。このルートでは道中にコンビニは1件もないのでご注意いただきたい。(※ 高速を利用しないと100分程度かかる模様)
駐車場代金の代わりとなる環境整備金を¥500しはらい、姥沢駐車場に停車。駐車場には異様な雰囲気が漂っていた。季節外れのスキーキャリアを装着した日本全国のナンバーの車たち。首都圏ナンバーはもちろん、中部圏や関西圏のナンバーの集まっていた。
AM10:30 レッツ!月山スノーボーディング!
駐車場で着替えたら、そこから10分ほど歩いてセンター兼リフト乗り場に到着。思ったよりスキーヤーが多い。そして、想像よりも雪がいっぱいある。色々すごい場所だというのが率直な感想。
月山スキー場はリフト1本。そして上部へはTバーが2本。トップシーズンのスキーリゾートと比べて滑走距離は小さいのだが、滑走エリアは広くルートはいくつかある。残念ながら、筆者が行った時は荒天で雨風が強くて視界が大変悪く、全容を把握できなかったのだが、5月中旬でも雪が大量にあったことには驚いた。そして、そんな荒天状況でもスキースノーボードを楽しんでいる人が多く、ストイックにコブを滑り降りる練習をしている人々もいた。
思うに、ここには日本全国から雪を愛する人が集っているのだと思う。そして、愛しすぎちゃっている感は否めない。雪バカを超えた存在の雪キチといえるんじゃないだろうか。そして、そんな雪キチの一人になれたことにニヤニヤしてしまう筆者だった。
憧れの夏スキーを経験できて大満足。自分へのお土産にステッカーを購入。これは家宝にしたいと思う。
PM13:30 月山を出発し帰路につく
寄り道も考えても、14:00に月山を出れば十分に間に合うスケジュールだったのだが、荒天のために早めに撤収。道中の月山志津温泉に入浴して身支度を整える。
思い出せば、空港でちょこっと朝ごはんを食べたきり、何も食べていなかった。非常にストイックな旅。というわけで、せっかくなので庄内グルメを食べて帰ろう。このあたりは月系ワンタンメンというのお隣酒田市で産まれたワンタンメンが有名だそうで、屋号に月をつけたワンタンメンが人気。空港までの道中にあった「花鳥風月 鶴岡店」で寄り道。じっさい、エビワンタン麺はかなり美味しかった。
レンタカーを返却し、名残惜しくも17:50の便で庄内空港を出発。短いフライト時間で羽田に到着。スノーボードをピックアップして羽田空港を出たのは19:30。振り返ってみると、あっという間に終わったトリップであった。残念ながらこの日は荒天でズブ濡れになりながら滑るという残念スノーボーディングだったわけだが、充実感は高かった。なにより、行ってみたい場所で自分の好きなことをするという旅の醍醐味を深く味わうことはできた。
というわけで、雪を求めて月山に滑りに行った話をしてみた。筆者はこれでしばらくは雪とはお別れになるのだが、よいシーズンの締めくくりができと思っている。
以上、現場からは雪バカ田中がお送りいたしました。
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