スノーボードを少し斜め上の視点から読み解こう

来季の板選びを楽しくする。僕流のスノーボードスペックの見方

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もうすでに3月の末、30歳を超えてから毎年毎年シーズンの始まりから春くらいまでが瞬殺で過ぎていく気がする今日頃。
この前シーズンインしたかと思えば、もうすでに終わり頃ですね。
この時期になると来季の板の試乗会や予約注文が各スキー場、ショップで開催されていますね。
2019年3月初旬の栂池の様子

そこで今回は、来季の板選びの参考に、僕がいつも見ているスノーボードのスペックの見方について語りたいと思います。

※これは、一個人のスペックの見方のため、この考え方が正しいというものではありません。最終的には好み(もしくは自分にあっている)もので選んだほうが楽しいスノーボードができるとおもいます。
 
目次

スノーボードスペックとは

スノーボードスペックとは、スノーボードにまつわるデータに関する表記で、形状、材料、幅、長さ、厚みなどのことを言います。ここでは、よくある数字の部分を中心に語りたいと思います。

よく見る数字の簡単な意味

店員さんや試乗会メーカーの人に「スペックを教えてください」というとおそらくカタログを渡され、その中にはこんな文字と数字が並んでいると思います。
最初はこんな言葉と数字で「???」となってしまいますが、慣れればショップの人にドヤ顔で質問できます。(そして更に知らない言葉を浴びせられます)
Length
ボード全体の長さ
Running Length
平置きでソールが接雪しているところの長さ
EF.Length
ノーズ・テール間でのエッジがかかるときの最大の長さ
Nose Width
ノーズの最大幅
Waist Width
ボードの一番細いところの幅
Tail Width
テールの最大幅
Sidecut Radius
サイドカーブの深さ
それではひとつずつ解説していきます。

Length(ボードの長さ)

これは説明しなくてもいいかもしれないですが、ボードの全長です。
これが長いほど、全体の重量が重くなり、他の数字との兼ね合いでもありますが、「取り回しがしずらい」という感覚になることが多いです。
ただし、長い板を持ってるときの玄人感、また一緒に写真を撮ったときのサマになってる感が増します。
さらに長い板を乗りこなせるようになると短い板は自ずと楽になります。トラックの運転手が軽自動車を運転すると楽だというのと一緒ですね。
あと、乗りこなしてると思ってるときの、優越感も感じやすいです。
自分自身の技量を上げてくれるのは長い板であることが多いのは確かだと思うので、そのことも頭の片隅においておきましょう。
ちなみにスノーボードはうまくなるほど、板の長さが長くなる(初心者はコントロールしやすいように短い板を選ぶと良い)とよく聞きますが、同じ横乗りでもサーフィンは初心者ほど長い板を選んだほうがいい言われます。この事をみても同じ横乗りスポーツでもぜんぜん違う性質なのがわかります。

Running LengthとEF.Length(ランニング長と有効エッジ)

ランニングレングスとエフェクティブレングスといいます。エフェクティブレングスは有効エッジとも呼ぶ人が多いです。
ランニングレングスはボードを平らなところにおいたときに設置するノーズとテールの間の長さです。これが長いほど安定しますが、取り回しがしずらいです。
有効エッジは簡単に言うと、カービングターンするときに板の長さです。これも長いほどターンは安定しますが、取り回しがしずらいです。
よくいくゲレンデが小さいのでれば有効エッジは短いほうがいいですが、バックカントリーなどするときは有効エッジより、ランニングレングスを見て長いものが、安定して浮力を感じやすいです。

Nose WidthとTali Width(ノーズとテール)

ノーズとテールの幅です。これは同時に見ることでその威力を発揮します。
長さが「ノーズ幅>テール幅」の場合、板はフォールラインに向かって縦に落ちていきます。
つまりはスピードが出しやすいです。
またと「テール幅>ノーズ幅」の場合、板は切れ上がります。つまり横方向に進みやすいので扱いやすい印象を受けます。
「テール幅=ノーズ幅」の場合、どちらでもないタイプは癖のない板と印象を受ける事が多いです。
個人的にですが、スノーボードはスピードを出すことでも上達すると思ってます。なので、基本的に選ぶ板は「ノーズ幅>テール幅」の板で、カービングなどするときは「この板をできるだけ横方向に切れあげてやるぞ!」と考えながら滑ると、滑りの幅が広がり、技術がまた一歩前進します。

Waist Width(ウエスト)

ウエストは板の一番幅が狭いところです。これは足のサイズにもよるのですが、ウエストが太いほうが板は安定します。また狭いほうが板はターンの切り替えが簡単です。
好みの問題でもあるのですが、ウエストの太い板は切りかえがしんどい分、ターン中安定するので、ちょっと荒れたところでもへっちゃらです。両方の板に乗ってみて、自分似合う方を選ぶのが良いと思います。

Sidecut Radius(サイドカーブ)

サイドカーブの深さです。ボードが描くカーブの円の半径を表します。Rが9.0の板は、ボードを立てたときに半径9.0mのターンになります。
サイドカーブが浅い(値が大きい)ほど、縦に落ちていきます。また深いほど切り上がります。
スノーボードクロスのレーシングボードなどは直進性が高いものを選ぶ人が多いので、サイドカーブは12m, 13mなどの板もあります。(これは見た目ほとんどサイドカーブが入っていないただの板)
これも「ノーズ幅>テール幅」と同じですが、サイドカーブが浅いものほど、ターンがしずらく、縦に落ちていくので、扱いが難しいです。その分乗りこなそうと思うところに成長があると思ってます。

自分にあってる板を選ぶのが一番

この他にも、素材や重さなどの要素も加わり、その調和で板は仕上がってます。
僕はデザインも重要な要素だと思ってます。かっこいい板を乗りこなしたい。と思わないと
ゲレンデの一番最初のリフトに乗ろうとは思えない事が多いからです。
最終的にはフィーリングで決めることもよくあることかと思いますが、基本的に「自分にあってる」ことが重要です。また自分がどういうスノーボードをしたいのか、「パウダーうまくなりたい」のなら、縦に落ちる板を。「ゲレンデで楽しくビールを飲みたい」のならば、おしゃれで見惚れるような板を、などのシーンに合わせて選ぶのが良いと思います。

楽しいスノーボードを、更に楽しく、深くしてくれるスノーボード選びをこれからもしていきたいですね。

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この記事を書いた人

本業遊び、副業仕事。
18歳のときに白馬で初めてスノーボードをしてから、バックカントリースノーボード、SBXなどを中心に雪山、白馬を愛する会社員。ジャンルにとらわれない幅の広い滑りを目指す。オフシーズンは、サーフィン、トレイルランニング、源流フライフィッシングなどを楽しむ。
座右の銘は「明日は今日より上手く滑りたい」

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