関東では12月なのに温かい日が多く、冬という感じが一切ありません。
同じく白馬でもストーブは必須ですが、例年と異なり温かい日が続き、積雪はほとんどありません。
そして雪がないというニュースを筆頭に「スキー場オープン延期」や、もはや「雪が降るのは神頼み」的なコメントなども見受けられます。
かれこれ20年程度スノーボードをやってきた自分としては、昔と違い、特にここ10年くらいの間、
「雪がない!異常気象だ!」
と叫ばれる年の頻度が徐々に多くなってきていると感じています。
もはや、2年に一度は積雪が遅いシーズンがやってくる、そんな感じです。
ですが大丈夫です。
RICE28さんが真理を唱えています。
スノーヤーの皆さん
降らない冬は無いんです。— RICE28_official (@domestic_brand) 2018年11月22日
そう、さすがに雪はいつか降ります。
とは言うものの、スキー場としては「来客数×リフト券購入=売上」となるため、死活問題に直結します。
ですが、昨今の雪不足をみると、あと20年後には
[voice icon=”https://snow-lab.jp/wp-content/uploads/2015/07/tomo.jpg” name=”20年後の自分” type=”big l”]昔のスキー場はさ、どこも12月にオープンしてたんだよ。[/voice]
という会話がされてそうなくらい積雪のタイミングが遅くなりそうな気配すらあります。
そのため、スキー場は、「雪に頼らないスキー場運営を本気で考える」。
そんなターニングポイントに差し掛かっているではないかと思います。
果たしてそんなことが可能なのでしょうか?
雪が降ればそれで良いのか?
もはや哲学的な命題です。
スノー業界だけで見れば、雪が降れば当然100%YES!です。
ただ、仮に雪がたくさん降ったとしてもスノー業界全体でみれば、「ゼロサム・ゲーム」のようにも感じます。
つまり、誰かが得をすれば誰かが損をするような関係性です。
白馬地域にだけ雪が早く降って、関東周辺のスキー場は積雪がなく、スキースノーボード客が雪のある方面に集中する。逆に、積雪が少なかった地域には雪が十分になるまで客がこない。
白馬や関東近県を全てのエリアを含めたスキー場全体としてみると、ただ単にパイを取り合っている状態のように感じるのです。
さらにもっと広義に捉えるのであれば、例えば積雪が遅くなれば、山登りができる時期も伸び、冬季に閉鎖するゴルフ場は閉鎖タイミングを伸ばすことが可能です。
もしかしたら、スポーツ業界全体でみると、トレードオフな関係(一方を追求すれば他方を犠牲にせざるを得ないという関係)なのかも知れません。
資本主義ってそういうモノだろうと言ってしまえばその通りなのですが、
通常の資本主義では「成長」がセットです。右肩下がりになってしまっているスノー業界では前述の「ゼロサム・ゲーム」のようにパイを取り合う関係になってしまっていると感じています。
スノーボードモンスターの場合
当社では中古スノーボードの買取や販売を行っています。
そして、長期的な目標として「日本初のフリーミアムスキー場」の運営を目指しています。(非常に長い道のりかと思います。)
フリーミアムスキー場とは「無料のスキー場」です。
つまりリフト券の売上に依存しないスキー場を目指しています。
目指すところは、スキースノーボード客を取り合う「ゼロサム・ゲーム」からの脱却であり、
むしろパイを取り合うのではなく、「パイを増やす方法を考えたい」という立場にいます。
それができる唯一の方法、それが「無料のスキー場」であると思っています。
おいおい、答えが出てるじゃないか!!
という感じなのですが、それについては当社のみに通用する可能性が高く、再現性がないに等しい、破天荒な案となっているため、別途記事にします。
(後述する考察とも全くの別物です。)
ちなみに、今年読んだ本の中で一番の良書は「破天荒フェニックス」でした。
メガネ店オンデーズの破天荒な復活ストーリーは、スキー場経営に当てはめてみても面白いです。
幻冬舎 (2018-09-05)
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スノーボードモンスターは積雪に依存しない
一応ウインタースポーツ業界に位置するスノーボード買取モンスターでは、売上が積雪タイミングなどに影響しないように極力努めています。
スノー業界では、ギアが売れる年と売れない年がありますが、当社の売上は創業以来前年比を下回ったことはありません。
売上規模は1億を超えますが、スキー場等の売上と比べると非常に小さい会社です。
また意外と思われるかも知れませんが、11月から4月までをシーズンとして考えた場合、オンシーズンとオフシーズンの期間で比較した売上合計額は、それほど大きく変わりません。
そして、12月のセールにて在庫のほとんどを赤字でも売り切ります。
通称これを「1円祭り」と呼んでいます。(今年は12月16日が赤字1円セールです。)
昨年のセールについては下記参照。
[kanren postid=”4867″]
つまり、北海道は別にして、シーズンが始まるか否かと言われる時期には、すでに完全燃焼している状態となっています。
そしてシーズンピークには倉庫は空となります。
積雪がない場合にはどうしたら良いか
話が戻りますが、
結局のところ、積雪がない場合、スキー場としての対応方法は下記に集約されるかと思います。
1)神に祈る
2)人工雪で対応する
3)コストをカットする
4)客単価を上げる
5)オフシーズンで売上をカバーする
6)積雪に関係なく安定的な収益化を図る方法を考える
1)神に祈る
「1)神に祈る」については、日本古来の伝統や風習の問題であり、決して否定はしません。むしろ伝統として誇るべきものであると思います。
もっと突っ込めば、シーズン券を購入した方にすべてに招待をだして、スタッフとシーズン券購入者の交流の場にすべきとさえ思います。
むしろ、
雪が降ってくれるように祈りたいのは、スキー場関係者以上にシーズン券を購入したスキースノーボーダーだと思います。
そして、もし雪の神がいるのであれば、みんなで祈ったほうが良いに決まっています。
ただでさえ、スキー場の場合、スタッフと顧客が交流する場面はありません。(エリア外を滑って怒られる時くらい?)
シーズン券購入者はこれから何度も顔を合わせることになるはずなので、むしろ神に祈る風習を交流の場所に変えて、シーズン券を買うコアなライダーからヒアリングして新しい発見ができれば面白いと思います。
さながらアットホームな株主総会のようなイベントであって良いと思います。
「2)人工雪で対応する」
資金力に比例する話となるため割愛します。
人工雪ということだけで言えば、中国のスキー場では11月には下記のような規模でOPENとなっており、もはや勝てる気がしません。
中国の友人から、スキー場が開いたと連絡が。
人工降雪機でスキー場を作るのはもはや資本力のある中国のほうが有利な戦い。10月とか11月から開けれる。
写真は北京から来年新幹線が開通して45分で行けるようになる、Chongli郡のTaiwooスキー場。 pic.twitter.com/oUhnTkdH4V
— 後藤 陽一 (@YoichiGoto) 2018年11月11日
日本のメーカーもニューモデルのテストをいち早く中国で行うなど、やはり11月からこのサイズのバーンでの滑走は恐れ入ります。
3)コストをカットする
現状も十分考えられていると思っています。
平日のスキー場ではお客が数えるほどしかいないケースが多々あります。ですがリフトやセンターハウスには人が必要です。
そのため、一部コースを閉鎖するケースや例えば、平日に定休日を設けるスキー場も徐々に増えてきています。
例えば今シーズンの南郷スキー場では、1月16日~3月20日にかけて毎週水曜日、木曜日は休業になっています。
もはや、「冬はいつだってスキー場はOPENしている!」という常識も通用しなくなってきています。
4)客単価を上げる
5)オフシーズンの売上をカバーする
こちらは下記以前のエントリーを参考にしてもらればと思います。
ただ、客単価を上げるということについては賛成ですが、
「積雪が少なく売上が落ちる→客単価を上げる」
という流れで捉えると、積雪不足による売上減少をカバーする代替方法としては仕方ないとは言え、本末転倒感が少しあります。
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なお、下記からが本題です。
積雪に関係なく安定的な収益化を図る方法を考える
これは、「オフシーズンで売上をカバーする」という内容にも共通します。
なお、安定的な収益化が目標であって、これは「来場者を増やす」ということと決してイコールではありません。
細かく分類すると下記のアプローチからの検討になるかと思っています。
1:スキー場を不動産として捉える
2:スキー場全体を広告媒体化
3:センターハウスの一部を通年のテナント化
4:コングロマリット・ハブ化
5:積極的な資本政策
1:スキー場を不動産として考える
スキー場の特徴は広大な土地です。スキー場に新規参入したブルーキャピタルさん(Mt.乗鞍、エコバレー、箕輪スキー場などを運営)が、スキー場の土地を使って太陽光発電などのエネルギー事業も行うことを発表していますが、スキー場を不動産と考えた場合の考え方としては非常に近いです。
例えばスキー場の別荘地・宅地化
白馬では、名鉄別荘地をはじめ、人気の別荘地が多くあります。手頃な売り物件がでれば速攻で完売してしまいます。良い土地は看板がたった翌日には売れてます。
また白馬の中心地のエコーランドなどで言えば、土地の値段は都内並です。北海道のニセコでは中国やオーストラリア人などの爆買いを背景に地価上昇率は全国1位となっています。
なお、別荘地の場合、管理費用が発生します。これは除雪などの費用やゴミ処分などの費用も含みます。
ただ、スキー場からすれば除雪もゴミ処分も現在やっていることであり、この2点はスケールメリットを活かすことが可能かと思います。日々の延長線上の作業です。
なので、もう人気のないコースやスキー場の麓の土地はすべて宅地化・別荘地化、もしくは分譲で売りにだすことにより、通年で安定的な収益を図れば良いと思います。
人が住めば、流れが生まれより活発なお金の流れとなります。
僕は学生時代からスイスに何度も足を運んでいます。
山岳リゾートとして見本となることが多い、スイスのツェルマットなどを始め、山岳リゾートとして成功しているスキー場はやはり山と街との距離が近いように感じます。
外国人はもとより、場所や時間にとらわれない仕事方法が注目を集めてきている世の中で地方への移住も多くなってきています。
なお、スキー場は一つの法人・個人が土地を所有している訳ではなく地権者が多数います。そのため法令は別にしても純粋に実現する難易度は高いです。
2:スキー場全体を広告媒体として考える
日本では、スキー場のリフトやロープウェイは索道と呼ばれ、輸送を行う交通機関として定義されています。
交通機関といえば鉄道。
リフトやセンターハウスなどは、むしろ電車や駅と同じで、あらゆる場所に広告を誘致すべきだと思います。
スキー場の担当者が、わざわざ東京のイベントにきて、リフト割引券や無料券を配っている光景をよく見ます。
そんな時間があるのであれば、1社でも多く、広告入稿のための営業をかけるべきです。
やろうと思えば、広告を貼れる場所は、たくさんあるはずです。
もはやレンタルのスキースノーボードにもステッカー広告を貼る広告枠を設けるくらいの勢いで良いと思います。
そしてリフト無料券をばら撒くのであれば、不特定多数ではなく、広告入稿をしてくれた企業に配るべきかと思います。
広告入稿をした企業の関係者はぜったい来てくれると思いますし、お金も落としてくれると思います。
今シーズン、スノーボード買取モンスターは下記広告をエイブル白馬五竜さんと契約して広告枠を購入しました。
エイブル白馬五竜さんと契約させていただき、今シーズン各所にポスターを貼らせていただくことなりました。
スキー場やリフトも電車と同じで、広告媒体としてのポテンシャルは高いのではないかと思っています。
各場所からのPV/CVRを検証してスキー場と共有したいと思っています。 pic.twitter.com/urDYo2jDsX— スノーボードモンスター (@MONSTER_SNOW) 2018年11月27日
今回、この広告からのアクセスやコンバージョンをきちんと計測して、スキー場と共有していく予定です。
そうすることで、広告に対する今後のスキー場側の営業や一般的な広告の相場観を含めて精緻化できると思っています。
なお、エイブル白馬五竜さんは、不動産でお馴染みの「エイブル」さんがネーミングライツの権利を購入することで、「白馬五竜 → エイブル白馬五竜」となっています。
スキー場の名称ですら、ネーミングライツとして売りに出す。個人的は非常に好感が持てます。
3:センターハウスを通年のテナントして考える
写真参考:白馬五竜スキー場
冬しか稼働しないセンターハウス。
もちろんロープウェイなどでしかアクセスできない場所は別ですが、スキー場を不動産と捉えるのであれば、12ヶ月の内、5ヶ月しか稼働していないことになり、空室率60%のアパートと同義です。
そんなアパートがあったら即廃業です。
サマースクールや研修施設での利用を誘致するなどの方法はあるのかも知れませんが、安定的な収益化と言った意味では、もはや通年で賃料を落としてくれるようなテナント化を行い稼ぐしか方法がないような気がします。
とにかく稼働率を少しでも高く持っていくことです。
センターハウス内にある、ニット帽やゴーグルを忘れてしまった時に渋々買わないといけないべらぼうに高い小売店。もうそうゆうスペースはいらないと思います。
例えば、新潟妙高にある「JWSC 全日本ウィンタースポーツ専門学校」
基本的には寮生活であり、シーズン中は滑るのが目的であるのでセンターハウスが最適かも知れません。
しかもセンターハウス同様に、スキー場が所有する寮などもオフシーズンは使われていませんので活用可能です。
例えば、10年程前から注目されつつある「国内留学施設」
あえて、外部からの環境を遮断できる田舎などで開催し、敷地内ではすべて英語オンリーとすることで擬似的に国外留学と同じ環境を作り英語漬けにて集中して学習するスタイルです。
建物外の人との日本語交流を遮断する必要あり、ある程度の閉鎖空間が必要です。
センターハウスが最適かも知れません。
例えばネット販売に注力するスノーボードショップ
山から近いスノーボードショップはあっても、山にあるスノーボードショップもあってほしいです。
例えばスノーボードメーカーやディストリビューター
基本的に倉庫を別にもっており、本社機能を都内や都心部に置いている会社が多いです。
話がそれますが、インタースタイル(展示会)は、スキー場の活性化という意味でも、スキー場で開催してほしいですね。そのほうが来場する側も絶対面白いと思います。
例えば、スノーボード買取モンスター
言うまでもなく、一石二鳥な環境です。
白馬村に移転する前は、白馬より豪雪なお隣の小谷村でウェブのみの運営をしていました。冬は車が入ることができない高台に位置しており、毎日発送荷物の受け渡しだけで相当の体力を消費します。
本日ガンガン発送しています!
中古スノーボードのセールにご参加いただきました方ありがとうございました! pic.twitter.com/aJEpy0UJJe— スノーボードモンスター (@MONSTER_SNOW) 2017年1月23日
スキー場のテナントなどはあらゆる手段を使って模索しましたが、そもそもテナントがありませんでした。
当社のような小規模な企業であれば、200平米以下、賃料が年間400~500万以下であればノールックで入居したいレベルです。
4:コングロマリット・ハブ化を考える
コングロマリットとは複合企業を指し、主に全く関係のない事業を複数持つ形態です。
ヤマハがピアノを作りつつ、バイクも作るような、今で言うソフトバンクや楽天などが非常にわかりやすい例です。
リフトやロープウェイは索道と呼ばれ、交通機関として定義されると言いましたが、
交通機関といえばやはり電車であり、その鉄道会社ですら鉄道事業以外でも収入を増やそうと何年も前から「非鉄道化」に注力してきています。
背景は、少子化や団塊世代の退職ラッシュにより収益の減少を危惧しての動きです。スキー場でいれば、シーズン券が売れなくなるという状況に似ています。
スキー場が例えばウェブ制作会社に転身しても良いと思います。もしくはふるさと納税の協力事業者でも良いかも知れません。
白馬村で言えば、観光産業が盛んのため、外からの観光客がくることで収益が生まれる事業がほとんどです。つまりお客さんがそれぞれの地元で稼いだお金を白馬村で使ってくれる構図です。
その反面、観光客を呼び込むには、相応のPRが必要であり、小さい宿であってもトリップアドバイザーへ掲載したり、楽天に掲載するためにデザインを外注したりなど、村から外へ出ているお金も多いです。
宿も村の事業者も、言ってしまえばスキー場に依存しています。
オフシーズンもオンシーズンもメインは山でありスキー場です。
そのメインとなるスキー場がハブとなり、非スキー場事業を持てば村内でもビジネスチャンスはあるだろうし、結果として視野が広がりなにかきっかけが掴めるのではないかと思います。
たとえば上場企業であり本社を白馬に移転した日本スキー場開発さんもグリーンシーズンに力を入れていること以外にも、おにぎり屋を運営して、さらにはおにぎり屋をアメリカに進出してみたり、旅行業に進出してサーフトリップ特化の旅行を事業を行ってたりしています。
もはやスキー場とは関係のない事業といえます。
スノーボード買取モンスターのような小さい会社であっても、創業時は ウェブ制作・マルチ言語化/システム開発/DTP/語学系事業、と実はさまざまな事業を行っていました。失敗して辞めた事業もあれば、ある程度成長して売却した事業もあります。
それは冬にしか売れないスノーボードギアの買取資金を稼ぐ必要があったからです。
冬にしか稼げないスキー場と状況は同じでした。
逆にそこの過程があって、今ではシステムやデザイン一つとっても社内でほとんど内製化ができており、余計なコストが一切かかないようになっています。
そして現在では春でも夏でもギアが売れていきます。
チャレンジしてちょっとずつでも成長していく。
これは企業であっても個人であっても大切なことだと思います。
5:積極的な資本提携
より大きな企業との資本提携や業務提携を行う流れも今後あっても良いと思います。
この点については昨今異業種からのスキー場取得が目立つようになってきており、別記事にて別途アップしたいと思います。
お互いにWin-Winの関係が築け、スキー場がもつインフラや集客による相乗効果を生める業種はあると思います。
共通点は関係社(者)を増やすこと
色々と好き勝手述べてきましたが、すべてに置いて共通する点は「関係社(者)」を増やすことです。
別荘しかり、広告しかり、資本政策しかり、とにかくスキー場に関わってくれる会社・人を増やすといういうことです。
極論、1万人の人がそのスキー場になんらかの形で関わってくれれば、来場者が1万伸びる可能性が高いわけです。
もちろんアイデア一つとっても考えつかない発想がでてくるかも知れません。
根底となる考え方は、クラウドファンディングと共通しているかと思います。
そしてSNSが浸透している時代で、関係社(者)を増やすことは、爆発的に横の繋がりを増やすことができるポテンシャルも秘めています。
広告を出してもらえればその企業の関係者が来てくれる可能性は高いです。
逆に無料リフト券は、配ったとしても配った数しか来てもらえません。
春に行うスキー場のクリーンイベント(ゲレンデ清掃のボランティア)も一つの良い例かと思います。
とにかくスキー場に関わってなにかしかしら愛着をもってもらうこと。
それが例えば広告一つとってしても、やはり方は無数で、
製品の広告を出すのであれば、その広告の企画やカンプを美術系の学校に授業の一貫として依頼すれば、広告を出稿する企業のCSRにも繋がり、さらに学校の生徒や先生がスキー場の広告に関わることになります。
普通に広告を出してもらうより、当然ながら工数や仕事量は明らかに増えます。ですが関係してくれる繋がりは広がります。
最近の広告で言えば、まさにポカリスエット(ポカリガチダンスFES)の広告手法はまさにお手本中のお手本なのではないかと思います。
そんなに大それたことではなくとも、
例えばスキー場が「登録さえすれば、営利目的での個人のレッスンやコーチングを許可・開放する」ということでも良いかと思います。
スキー場がなにもしなくても、レッスンを開催してお金を稼ぎたいという人たちが人を集めてくれ、スキー場としては自動的に集客できる訳です。
スキー場のスキースノーボード教室に人が来なくなる?
むしろ、それこそ競争の原理が働いて、全体としてより良いものになっていき結果として集客の裾野の広がるのではないかと思います。
おわりに
本記事の内容はあくまで机上の空論です。
それで売上がカバーできるとは思いません。
ただ、10万人の来場者が1人プラス1,000円使えば1億円の金額が動きます。
スキー場は来場者という顧客をもっているわけです。
もちろんメインのスキー場事業に注力すべきではありますが、
ちょっとづつ新しいアクションを起こし、そこからなにかきっかけが掴めて、少しづつ良い方向に動けばスノー業界全体も明るい方向へ進んでいけるのではないかと思います。
以上です。
長くなりましたがここまで読んでいただきありがとうございます。
読んでくれている方へ。
学生でもサラリーマンでも、みなさん仕事やアルバイトを通じて、その業界については知見や経験が多々あると思います。
それらをスキー場運営に当てはめてみると、意外と思うところが結構あるのではないかと思います。
ぜひご意見ご感想があればコメント欄へお気軽に感想をお待ちしています。
ちなみに本記事ですが破天荒フェニックスを読了後に記事を書きたくなり書きました。
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