2020年1月にノルウェーにヨーロッパ最大級の屋内スキー場 「Sno オスロ」が誕生しました。
2019年にできたデンマーク・コペンハーゲンのオフトレ施設「コペンヒル」に続き大型施設となっています。
あわせて中国でも大型の屋内スキー場の建設もはじまっており、今わかる範囲で情報をまとめて紹介します。
Sno オスロとは
写真参照 : Oslo Visitor Centre
正式名称は「SNØ 」、英語では「SNO(スノー)」と呼ばれています。
オープン時の情報(最新の情報はウェブサイトにてご確認ください)
チケット | 350ノルウェークローネ(約38ドル程度)/1日パス 2日券も別途有り ※2020年5月現在 |
営業時間 | 月曜日-金曜日 10:00~22:00 土曜日-日曜日 10:00~17:00 クロスカントリーコースは朝6:00時からオープン |
所在 | Snøfonna1 1470 Lørenskog |
アクセス | 首都オスロから車で15分 Lørenskog 駅から徒歩圏内 |
公式ウェブサイト | https://snooslo.no |
施設は首都オスロからわずか15キロ(9.3マイル)離れた山の斜面に位置しており、年間35万人のスキー、スノーボードを見込む大型施設となっています。
2020年5月現在はコロナウイルスの影響で施設は休止中となっていますが、オープン当初は、大人1日パスで350クローネ(約38ドル程度)となっており、値段もリーズナブルとなっています。
最も長い斜面にて、下り坂には500メートルの傾斜となっており、天井にはクロスカントリーのトラックが吊るされており1キロから1.5キロに及ぶ周回できるトラックがあるのが特徴でクロスカントリーが盛んな北欧ならではの設備が特徴的です。
写真参照 : Oslo Visitor Centre
インドアスキー場を中心に、レストラン、バー、フィットネスセンター、宿泊施設、カンファレンス施設、レンタル、ATOMICが運営するプロセンターなどがあり、大型の複合施設となっています。
頂上はやや細いスロープとなっており、降るに従ってコース幅が大きくなっています。
世界で3番目となるアトミックのプロセンターが併設されています。
写真参照 : Sno Oslo 公式サイト
コースについて
写真参照 : Sno Oslo 公式サイト
全体が大きく縦に3つのエリアに分かれています。
左が上級者やレーシング向け、中央が一般的なバーンで、右側がパークとなっています。
太い紺色のラインでくねくねと一周しているのが、天井から吊るされたクロスカントリーのコースとなっています。
ストリートビューより、室内ゲレンデ内を歩くことが可能です。
パークも充実
写真参照 : Sno Oslo 公式サイト
大小のキッカーに加えてレールなども備わっています。屋内施設の中ではかなり充実しているパークになっています。
施設の動画
ウェブサイトには、スキーやスノーボードの区分がなされていませんが、動画などをみる限りでは、スノーボーダーも特段制限はないように見受けられます。
ヨーロッパではスノーボードの割合は非常に少ないのでほとんどはスキーヤーが中心かとは思います。
アクセス
オスロ中央駅からスノーオスロまでのルートです。
オスロから北に車で15分ほどの位置にあります。
またオスロ中心からはバスもしくは電車でのアクセスも可能です。Lørenskog駅前から500メートルに位置しています。
オスロ中央駅からは、わずか7駅で17分程で到着できるようです。
15分間隔程度で列車はでており、車でも電車でもどちらでも簡単にアクセスができ、アクセスはかなり良好といえます。
ザウスとの比較
日本には船橋市に当時世界最大の屋外スキー場「ららぽーとスキードームSSAWS」がありました。
2002年に営業は終了し、現在その跡地はIKEAとなっています。
ザウスに関する記事はこちらを参照
ザウスは、ゲレンデが最大で約480mでしたので、サイズ感はSNO Osloとほぼ同じです。
横幅も約100メートルとなっており、これもザウスとほとんど同じです。
サイズ感はほぼザウスなので、ザウスの行ったことがある人からすれば、あのサイズでオフシーズンに滑ることが可能と考えるともはやワクワクしかありません。
SNOの建設背景
SNOは2018年にはすでに計画が進行しており、2020年1月にオープンとなっています。
ノルウェー長者番付で過去1位となったスタイン・エリック・ハーゲン氏を中心に複数の投資家や年金基金が投資し建設されたようです。
Wikipediaによると、スタイン・エリック・ハーゲン氏の資産は、2020年現在で21億アメリカ合衆国ドル。ちなみにソフトバンク孫正義氏の227億アメリカ合衆国ドルのようです。
ザウスの総工費が400億円程度といわれておりますので、ランニングコストを含めないと孫正義氏レベルの資産家からすると大した金額ではないと感じるのかも知れません。
SNOは、年間35万人のスキー、スノーボードを見込む大型施設となっていますが、日本のザウスの年間来場者が最も少ない年で60万人と言われていますので、採算がとれるのかという点は不明です。
年々暖冬となりシーズンが短くなることを危惧して発案されたとの記事もあり、奇しくも、SNOがオープンした2020年1月は、世界の平均気温が観測史上141年間で最も暑い月を記録しており、日本も含めてヨーロッパ全体でも雪不足にて大きな影響がでたシーズンとなっています。
その中でも今回のSNOのオープンは非常に明るいニュースとなっています。
番外編1
デンマークにできた屋外施設コペンヒル
写真参照 : 公式サイト< https://www.copenhill.dk
2019年にデンマークのコペンハーゲンに大型の屋外スキー・スノーボード施設が誕生しました。
廃棄物発電プラントの屋根がスキー場CopenHill(コペンヒル)としてオープンし、反対側の側面は、世界一高い人工クライミングウォールとなっています。
写真参照 : 公式サイト< https://www.copenhill.dk
スラロームコース、フリースタイルパーク、そして子供向けのエリアもあり、4基のリフトで構成されています。
スキースノーボード施設以外にも、カフェやクライミング、ランニングも可能で、クライミングウォールは高さ85メートル、幅10メートルと世界一の高さを誇っています。
レジャー施設でありながら、環境教育の場でもあり、廃棄物発電プラントの排熱を利用しており、地球環境にも配慮したサステナブルな施設でもあります。
湾岸の工業地帯側に位置していますが、コペンハーゲン中央駅から車で10分ほどとアクセスが非常に良い場所にあります。
番外編2
世界最大を更新する予定の室内ゲレンデ
Wintastar Shanghai Indoor Ski Center(中国)
写真参照 : 開発会社 kopproperties.com
中国では、2016年にハルピンにオープンした世界最大の室内ゲレンデ・万達スノーパーク(万逹娯雪楽園/ WANDA SNOW PARK)があります。
写真参照 : WANDA SNOW PARK Facebookページより
今回、そのWANDA SNOW PARKの規模を大きく上回る世界最大の屋内スキーリゾートを作るプロジェクトが始まっています。
場所は上海に位置しており、名称は、Wintastar Shanghai Indoor Ski Center(冰雪之星)となります。
すでに建設中の写真なども上がっているため着工となっており、コロナウイルスの影響は不明ですが2022年のオープン予定となっています。
中東初の大型屋内スキー場であるスキードバイの会社が運営に携わる予定のようです。
大きさはスキードバイの3倍となり、現時点で世界最大規模である中国ハルピンのWANDA SNOW PARKより規模が大きく、世界最大となる予定です。
オリンピック基準のトレーニングが可能なスロープを含むさまざまな勾配の3つのコースがあり、9万平方メートルに及ぶ世界最大の屋内スキー&スノーパークとなっています。
テーマに沿った4つのホテルも併設し、毎年320万人以上の来客数を見込んでおり、ショッピング、レストラン、バー、そして北欧をテーマにしたウォーターパーク、そして、世界最大の面積を誇るプラネタリウムも同時に併設されるとのことです。
上海のため日本からもアクセスも非常に良好であり非常に注目度の高い施設です。
ちなみに、スキー・ドバイの運営するThe UAE indoor ski resortは、アフリカ初となるインドアスキーリゾートSki Egypt(スキーエジプト)も2017年に建設しています。
最後に
の一言に尽きます。
日本は、バブル時代にザウス、SNOVA系列やアクロス、もっとマイナーを攻めれば「スキーイングイン津田沼」など間違いなく室内ゲレンデの超先進国でした。
スキードバイが世界で室内ゲレンデを輸出している様をみると、もはや日本は時代の先を行き過ぎていた感もあります。
今後もし、日本に世界最大級規模の室内ゲレンデができる可能性が1%くらいあるのであれば、IR誘致(カジノを含む統合リゾート)くらいなのではないでしょうか。
いつかまた日本でザウスのような室内ゲレンデ施設ができたのであれば、おそらく毎週通ってしまうかと思います。
そして、本気で移住を考える人がでてきそうなくらい日本には大型の室内ゲレンデが枯渇しているような気がします。
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